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ベンチャー企業としての動画活用法



投資家から資金を調達するために最も大事なことは、より多くの投資家と会い、説明することに尽きます。なぜなら投資家にも好みがあるからです。成長のステージ、事業分野、ビジネスモデル、関わっている人、経営者の性格、財務内容、、、どの指標が最も投資判断に影響を与えるかは、会話してみるまで分からないことが多いからです。

しかし、特にベンチャー企業など今後の成長にドライブをかけるための資金調達を試みる時、代表一人が資金集めに奔走しているケースがよく見受けられます。資金調達に動ける時間が仮に1日4時間だとするとプレゼンを聞いてもらえる投資家は1日1人くらいで、非常に順調に行って1ヶ月で20人くらいにしか接触できないことになります。この状況を打開するためには、代表並みに事業を説明できる人員を多く育てていく必要があります。しかし、十分な営業人員の確保は限られた資金力の中では困難です。

この解決方法として、「1時間のプレゼンを3分の動画に凝縮」することが一つの答えだと考えています。代表並みのプレゼンの質(事業の本質部分)を確保し、聞いた人が気軽に他人に紹介できるツール(自動的に話を拡散してくれるツール)を作成することが経験上効果的だと考えています。

もちろん投資家やB to Bの事業概要説明では未だ紙ベースの資料が主流です。動画といえば商品の雰囲気を伝えるCMのイメージであり、紙ベースでしっかり伝えることが正であるというパラダイムがあるように思います。動画で本質をえぐるような事業説明を行うこと自体に、アイデアを飛ばせないことがほとんです。

ただ近年、投資家は投資対象を探索する時間効率を上げ、より直感的な判断を重視するようになってきています。マーケットの変化のスピードが速まる中で、数値ではなく、本質を的確にとらえたいという要望が強くなってきています。その中で、イメージCMではなく事業全体の本質を短時間で理解していただく事業説明動画を作成すると、資金調達の可能性は大きく上がるのではないかと思います。課題、マーケット規模、解決案、効果性、展開性などを丁寧に解きほぐし、CGなどを用いた印象的な2~3分間のストーリーに再構築する事で、投資家は事業のポイントを容易に理解できます。 その動画リンクは以下の活用ができます。 ・事前に投資家に送付することで前向きなスタンスを確保した上で、

 面談に臨むことができる ・投資側担当者が組織内で展開するのが容易であり、上層部に共有されやすい ・仲介者が知り合いの投資家に、思い立ったときに容易に共有できる これにより投資家への説明の質と数は飛躍的に高まることと思います。 もちろん大事なのは動画の中身(企画)であることは前提です。例えば金融機関向けのロジカルなプレゼン表現をいかに記憶に残る表現にするかは、企画力に足けたクリエイターを活用することが必要だと思います。

投資家の視点に立つと、おそらく事業説明における動画作成は大企業以上にベンチャー企業こそ必要になるものだと考えています。








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